理事長コラム(2022.4)
皆さん、こんにちは。APIC理事長の重家俊範です。APICサイトをご訪問頂きありがとうございます。
漸く春がやってきました。桜も東京では3月最終週に満開になりました。やはり桜は美しい。心も明るくなってきます。そういった明るく、前向きで、楽観的な気持ちを大切にしたいと思います。毎年定期的にそのような気持ちを新たにすることが出来ることは、四季を持つ我々の特権なのかもしれません。季節の花木では、嘗て勤務した米のハナミズキ、南ア・プレトリアのジャカランダ、韓国ソウルのケナリ(れんぎょう)を思い出します。
しかし世界では種々の問題が続いています。19年秋の武漢での発覚に始まったコロナ・ウイルスの感染は、引き続き世界で続いています。感染症は世界的規模で各国が抑えないと、なかなか完全には抑えることは出来ません。日本でも少しずつ抑えられているようにも感じますが、引き続き一人一人が対策を取っていくことが肝要だと思います。なお当協会と関係の深い太平洋・カリブ諸国は厳しい対策を取り、感染フリーないし低い水準に抑えてきましたが、今年に入り局部的に感染広がりの兆候も伝えられています。
他方、2月には大変重大な問題が起きてしまいました。ロシアが同月24日ウクライナに侵攻しました。戦後の国際秩序に背く、あってはならないことです。映像等を見るにつけ、人命の犠牲や町の破壊は信じられない思いです。泣きながらひとり足を振り上げ彷徨い歩く男の子や一人静かに大粒の涙を出し続ける女の子の姿を見ると胸が裂ける思いです。戦後国際社会は、営々として平和と繁栄のための秩序を築き上げ、そのお陰で70年余何とか戦争をせず、自由貿易や投資、国際金融等の利益を享受してきました。多くの皆様と同様に今回侵略には強い憤りを禁じえません。国際社会が、一刻も早く停戦、撤退をさせ、この意味のない、挑発されざる戦争を止めさせねばなりません。
当協会の活動も、コロナの影響は避けられません。そのような中で所要のコロナ対策を取りながら、国際情勢講演会など出来る限りの活動を進めるよう努めています。活動の中には、上智大学と共同して実施しているミクロネシア地域からの留学生支援事業がありますが、我が国の水際対策のため留学生の入国が規制されてきました。幸いなことに、これは3月より一定の対策を取って順次緩和されることになりました。現在、4名の学部生と3名の大学院生の上智大学への留学を支援しており、その内6名は入国が不可能なためオンラインでの授業を余儀なくされてきましたが、目下順次5名が入国できるようになり手続きを進めています。間もなくこれらの留学生が、上智大学に到着、勉学・生活が可能になることを心待ちにしています。併せてその他の交流や支援の活動が早期に再開できることを願っています。
一般財団法人 国際協力推進協会
理事長 重家 俊範