トリニダード・トバゴにて環境セミナー開催
一般財団法人国際協力推進協会(APIC)は、2015年7月に上智大学と共催で「太平洋地域における環境保全シンポジウム」を開催して以来、環境セミナーシリーズとしてパラオ(2015年8月)、ジャマイカ(2016年10月)、マーシャル諸島(2017年3月)、バルバドス(2017年9月)、ミクロネシア(2018年3月)と各地で環境セミナーを開催してきましたが、2018年9月27日、カリブ地域では3回目となるセミナーをトリニダード・トバゴにある西インド諸島大学(The University of the West Indies(以下「UWI」))セント・オーガスティン校において開催しました。今回の講師は、過去と同様に、上智大学とAPICの間で締結された連携協定に基づき、同大学大学院地球環境学研究科のあん・まくどなるど教授です。
(左から:UWIセント・オーガスティン校コープランド学長、APIC荒木理事兼事務局長、まくどなるど教授)
UWI側が「災害管理戦略」(Disaster Management Strategies)についての講演を希望していたので、まくどなるど教授からは、自身が東北の震災の後で漁村の復興に携わった経験をもとに、住民がどのように結束して復興に取り組んでいるかということを中心に話されました。約1時間半の講義の後に、質疑応答となりましたが、コミュニティがどのように協力して取り組んでいるのか、コミュニティの自主的な活動か、それとも政府の関与や命令に基づいた活動なのか、専門家(技術者)の助言と住民の意見は必ずしも一致しないと思われるが、どのように折り合いをつけているのかというような質問が多数でました。日本では、災害時には、住民が冷静に対処し、コミュニティが一丸となって復興に取り組んだり、また、治安が悪化しない、ということが彼らにとっては驚きで、想像できない状況のようでした。
終わりに、司会のDr. Dobin科学技術学部学学部長から、「講演の内容は、まさに自分たちが聞きたかった話でした。これは終わりではなく、これから上智大学と連携していく第一歩となるでしょう。」とコメントがありました。
このセミナーの前日には、UWI工学部の教授陣とワークショップを開催し、まくどなるど教授が約1時間、東北の津波の被害の写真を見せながら、地域社会が協力して復興に取り組む様子について説明しました。トリニダード・トバゴでは、他人のことは構わず、災害は他人事と考えている人が多いとのことで、ここでも、日本人がコミュニティとして纏まって取り組むことが驚かれていました。
(ワークショップの様子)
(ACSにて)
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