第308回カントリー情報早朝講演会
講師:公益財団法人交流協会 前台湾事務所長 樽井澄夫氏
演題:「台湾情勢について」
1. 日時:2014年11月20日(木)
午前8時30分~10時00分
2. 講師:樽井澄夫氏
公益財団法人 日本国際問題研究所軍縮・不拡散促進センター 所長
(公益財団法人交流協会 前台湾事務所長)
3. 演題:「台湾情勢について」
4. 場所:ホテルオークラ東京
5. 概要
台湾についての基礎的な知識、台湾の抱える内政・外交上の諸課題、漁業協定など日台間の諸問題、両岸関係の展望など幅広いトピックについて講演があった。
APICでは、国際協力について大学生の理解を深めるため「APICインターン制度」を設けています。11月20日のAPICカントリー情報早朝講演会を傍聴して、次のような印象記を寄せました。
日台関係は、大学2年生のときに友人と共に台湾についての勉強会を始めて実際に現地に赴いてから現在に至るまで国際関係における主要の関心事項であったためにとても興味深いテーマとして講演を聞くことができた。私が台湾に関心を持ったきっかけは、2011年3月11日に起きた東日本大震災における台湾の援助をマスコミの報道によって知ったことからである。当時の私は、卒業式を終え、大学入学までの春休みを迎えたばかりの状況であり、突然の震災に戸惑いを隠せなかった。東北地域からの中継報道は悲惨なものであり、世界中の著名人を始めとする多くの人が義援金や”Pray for Japan”というメッセージを送って頂く中で台湾からの義援金が莫大なものであり、台湾の温かさを感じ、台湾について深く知りたいと思うきっかけになった。
しかし、大地震が起きた翌年の2012年9月11日、日本は尖閣諸島を国有化し、尖閣問題に火が付き始めた。この時期に私は台湾に居たために不安から神経を尖らせていた。実際現地の新聞やテレビなどのマスコミはこの事実に関して猛烈に批判をしており、連日その報道が続いていたのは記憶に鮮やかであった。しかし、町の人々と接している中で自身が日本人であることで何か被害を被ったりするということはなく、私が当時話しをした人々は比較的親日であり、また、経済活動に勤しんでいるという印象が強かった。
今回の講演の中で「経済」については、日台関係の結びつきを深めていくための大切な要素であるということをおっしゃられていた。日本がかつて台湾を統治していたという歴史があるが、その中で「八田與一」という人物による活動は日本と台湾を繋げる先駆けとなったものであることもお話されており、当時の台湾と日本の国際協力がそこで行われていたのかもしれないと考え、一つ新たな視点を得ることが出来た。東アジアの今後を考えていく上で、日本と台湾の経済的結びつきを強めていくことは、安定した国際関係の構築のためにもなされる必要があると考える。また、経済的な側面だけでなく、今後、相互の人的交流が旅行や留学によってさらに促進されることでより良い関係を築く土台が出来るのではないだろうか。
インターン生
成蹊大学4年 田森明美
(※このインターン生の印象記は、講師の意見やAPICの意見を反映したものではありません。)
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