第318回カントリー情報早朝講演会
講師:外務省 地球規模課題審議官 大使 尾池厚之氏
演題:「COP21を展望する-地球環境問題の緊急課題-」
1. 日時:2015年10月23日(金)
午前8時30分~10時00分
2. 講師:尾池厚之氏
外務省 地球規模課題審議官 大使
3. 演題:「COP21を展望する-地球環境問題の緊急課題-」
4. 場所:ホテルオークラ東京
5. 概要
講演では、尾池審議官より、気候変動をめぐる昨今の国際情勢について、詳細なデータに基づくお話があった。
なお、同講師の了承を得て、講演会で使用された資料「COP21を展望する-地球環境問題の緊急課題-」を添付する。
APICでは、国際協力について大学生の理解を深めるため「APICインターン制度」を設けています。10月23日のAPICカントリー情報早朝講演会を傍聴して、次のような印象記を寄せました。
「COP21を展望する-地球環境問題の緊急課題-」と題された今回の講演では、気候変動をトピックに、それに関する各国の取り組みや諸外国との意見の相違から発生する国際的な課題についての見解が述べられた。気候変動という今回のトピックは、私たちが日々、生活する中で身をもって感じることができるため、最も親しみやすいもののように思える。講演では、主題に入る前に気候変動がなぜ難しく、扱いにくいテーマなのかとの説明があり、それが印象的だったので、以下で私なりにまとめて記したいと思う。
まず、尾池外務省地球規模課題審議官によると、気候変動は3つ違った要素を同時に含み、それらが混ぜ合わさって表出してくるために、複雑な問題になるとのことだった。3つの要素としては、科学宗教的側面、産業構造的側面、国際社会のあり方が挙げられた。科学宗教的側面とは、気候変動は科学的に実証されているにも関わらず、そこに正義などの倫理を絡めた話になってしまうことを指し、産業構造的側面とは気候変動に係るエコ対策などで、各国あるいは世界のエネルギー産業が変容することを指すと述べられた。そして、3つ目の要素である国際社会のあり方とは、気候変動に対する努力は先進国の義務であり、発展途上国は自国の発展を第一に考えるべきだという不平等な関係を指すとのことだった。これらの要素を根本的に正すために、日本代表側は努力していると強調された。
今回は、気候変動についてCOP21の具体的な課題について説明があったが、それに先駆けて、基本的な考え方について説明を受け、大変勉強になった。今後は、より気候変動に意識を向けて情報を得るよう努力したいと感じた。
インターン生
国際基督教大学3年 松尾彩花
(※このインターン生の印象記は、講師の意見やAPICの意見を反映したものではありません。)
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