第320回カントリー情報早朝講演会
講師:内閣官房TPP政府対策本部首席 交渉官 鶴岡公二氏
演題:「TPP交渉を終えて」
1. 日時:2015年12月17日(木)
午前8時30分~10時00分
2. 講師:鶴岡公二氏
内閣官房TPP政府対策本部首席 交渉官
3. 演題:「TPP交渉を終えて」
4. 場所:ホテルオークラ東京
5. 概要
講演では、鶴岡公二交渉官より、TPP及びTPP協定について首席交渉官として交渉に携わられた経験に基づいた有意義なお話があった。
APICでは、国際協力について大学生の理解を深めるため「APICインターン制度」を設けています。12月17日のAPICカントリー情報早朝講演会を傍聴して、次のような印象記を寄せました。
内閣官房TPP政府対策本部の鶴岡公二首席交渉官から「TPP交渉を終えて」と題した報告があった。同交渉官は2015年10月5日に米国アトランタにて開催された閣僚会合において大筋合意に至ったTPP協定に首席交渉官として携わったが、非常に臨場感のある現実味を帯びた諸外国のTPPに関する見解や合意に至るまでの事情等を学ぶことができた。その中でも、私がもっとも興味深いと感じた内容を以下で私なりにまとめたいと思う。
同首席交渉官によると、アメリカがTPPに合意した背景には日本の存在が大きく関係していたという。その理由としては2つ挙げられるとし、1つ目に日本との通商が緩和されると米国民の直接的な大きな利益になり得ると述べられた。2つ目に、参加国は全ての国と平等に交渉するということになっているが、現実問題として大国は大国としか交渉しないという事実が指摘された。その時に日本は米国には勝らないにせよ、ある程度の大国とみなされているために、日本が米国のTPP合意に及ぼした影響は大きいとのことだった。
また、同交渉官は安倍総理のTPPに関する「攻め」と「守り」の発言を取り上げ、同交渉官の解釈を説明してくれた。それによると、「攻め」とは自動車のことで「守り」とは農業のことと意味を取ることが出来るとの説明があった。一見私たちに理解が難しい首脳の発言でも、このように解釈してもらうと、TPP問題はもちろんのこと、その他のニュースにおいても一つ一つの言葉がどのような意図で発せられているのかということを意識的に考えていかなければならないと感じた。
今後もTPP問題に関心を持って、日々のニュースに耳を傾けたいと思う。
インターン生
国際基督教大学3年 松尾彩花
(※このインターン生の印象記は、講師の意見やAPICの意見を反映したものではありません。)
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