第323回カントリー情報早朝講演会
講師:外務省 前駐連邦共和国特命全権大使 中根猛氏
演題:「最近の日独関係、ドイツをめぐる諸問題、EUの展望」
1. 日時:2016年3月17日(木)
午前8時30分~10時00分
2. 講師:中根猛氏
外務省 前駐連邦共和国特命全権大使
3. 演題:「最近の日独関係、ドイツをめぐる諸問題、EUの展望」
4. 場所:ホテルオークラ東京
5. 概要
講演では、原田大使より、最近の日独関係、ドイツをめぐる諸問題、EUの展望について興味深いお話があった。
APICでは、国際協力について大学生の理解を深めるため「APICインターン制度」を設けています。3月17日のAPICカントリー情報早朝講演会を傍聴して、次のような印象記を寄せました。
「最近の日独関係、ドイツをめぐる諸問題、EUの展望」と題された今回の早朝講演会では今回の早朝講演会では、42年間外務省で勤務され前駐連邦共和国特命全権大使である中根猛氏により「最近の日独関係、ドイツをめぐる諸問題、EUの展望」 と題された講演が行われました。中根大使の講演ではドイツ経済、政治、外交、内政、日独関係など幅広い内容についてお話しをして頂きました。以下、私が最も関心を持ったことについて述べたいと思います。
私が最も関心を持ったのは、近年のドイツ政治の変化です。近年、ドイツは政治大国化しているということで、経済だけでなく政治でも影響力を持つようになってきました。かつてのドイツはフランスとイギリスに政治は任せて目立つことはなかったのですが、現在ではウクライナ問題、EU国内における難民問題、イギリスのEU残留に関わるEU交渉改革等の問題に対し積極的に関与しています。また、世界の安全保障については第二次世界大戦でのナチスの過去のことから積極的に貢献する姿勢を明確化しました。これを決定づけるものはISISとの戦いのためにかつてない規模の派兵決定、クルド人戦闘員への武器供与や軍事訓練などです。このようにドイツはEU加盟諸国だけでなく、国際的に影響を持ち始めています。中根大使のお話では、このドイツの方向転換は非常に大きな展開とのことでした。かつてのドイツでは考えられないと述べ、今後ドイツが経済だけでなく国際政治でも大きな役割を果たすとのことでした。他方で武力行使には反対との強い国民世論があるといいうことです。私が非常に注目しているのはドイツがISISとの戦いのために一般市民の犠牲者を出している戦闘行為に参加するかどうかです。今後どのようにドイツ政府が問題解決に向けての取り組みに注目したいと思います。
インターン生
麗澤大学4年 青柳昌樹
(※このインターン生の印象記は、講師の意見やAPICの意見を反映したものではありません。)
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