第332回カントリー情報早朝講演会
講師:外務省 外務事務次官 杉山晋輔氏
演題:「2017年の日本外交 課題と展望」
1. 日時:2017年1月19日(木)
午前8時30分~10時00分
2. 講師:杉山晋輔氏
外務省 外務事務次官
3. 演題:「2017年の日本外交 課題と展望」
4. 場所:ホテルオークラ東京
5. 概要
講演では、杉山晋輔氏より、2017年の日本外交の課題と展望について、貴重なお話があった。
APICでは、国際協力について大学生の理解を深めるため「APICインターン制度」を設けています。1月19日のAPICカントリー情報早朝講演会を傍聴して、次のような印象記を寄せました。
今回は、2016年における米国やロシアとの外交の変遷と2017年の展望が主な話題となった杉山外務事務次官の講演を拝聴して、外交における「根回し」の重要性や如何に外交官が舞台裏で調整や交渉を行っているのかを改めて認識させられた。
一般的に報道される海外の首相・外交官との会見・会合の裏には、当然ながら、そこに至るまでの綿密なやり取りが存在している。その際に重要となるのが、協議の内容以前の問題として、実際にどのようなルートを使って接触を図るのかという点である。
例えば、講演の中では、先が不透明な米国の大統領選挙にあたり、これまで閣僚や議員として接触のあったヒラリー氏と異なり、既存のつながりがほとんどないトランプ氏についてどのようにアプローチしていくのか苦慮したというお話があった。従来のように議員等を介して調整を行うことが難しいという状況下で、どういうルートで接触を図ることができるか綿密に検討した結果、昨年の11月に実現した安倍首相とトランプ次期大統領(当時)の会談として実を結んだという。また、ロシアとの協議についても、やはりどの人物に働きかけるのかという点が、文書や声明のとりまとめに大きく影響を与えているという印象を受けた。
こうした「根回し」の工夫については、APICの実施する事業の過程にも見てとることができる。太平洋・カリブ地域との連携事業に多少なりとも触れる中で、誰を経由して情報収集・調整等を行うのかということが事業の実施に大きくかかわっていると感じられる場面は多い。
今後も、インターンとしてAPICの事業に関わっていく中で、また、早朝講演会において、目に見えにくい外交の過程について拝聴する機会を積極的に活用しながら、「根回し」の作法についても学んでいきたいと考えている。
インターン生
早稲田大学大学院修士2年 小原 和樹
(※このインターン生の印象記は、講師の意見やAPICの意見を反映したものではありません。)
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