一般財団法人 国際協力推進協会
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ミクロネシア連邦離島への貯水タンク支援プロジェクト

ミクロネシア連邦離島への貯水タンク支援プロジェクト

今般、一般財団法人国際協力推進協会(APIC)は、ミクロネシア自然保護財団(MCT)と協力し、ミクロネシア連邦ポンペイ州サプゥアフィク環礁の干ばつ復旧事業への支援を行いました。その活動が、ミクロネシア連邦で発行されている新聞で紹介されました。


案件の概要
サプゥアフィク島は、ポンペイの本島から南西150kmに位置し、10の小島からなる環礁(総面積1.55km2)で400人強が住んでいるが、低地で山や川がないため、生活用水は雨水に依存せざるを得ない状況にある。最大の島では住民のほとんどが安全な飲料水や食物を入手できる状況にあるが、その他の小島においては不衛生な水を飲むことや、主食であるタロイモの栽培に汚染された水の使用を余儀なくされている。また、近年の地球温暖化による干ばつや高潮などの影響を受けて、飲料水難や、タロイモ畑が海水をかぶって食糧難になるなど深刻な被害が発生しており、安全な生活用水、特に飲料水の確保が急務となっている。このため、本プロジェクトは、こうした小島において、安全な飲料水とタロイモ畑に上水を安定的に供給するため、雨水を貯蔵できる1,000ガロン(約3,800リットル)のタンク8個を設置しようとするもので、気候変動に対応できる態勢を構築し、住民の食の安全を高めようとするもの。


<現地新聞 The Kaselehlie Press の記事>

GGFがAPICと提携してサプゥアフィク環礁における水の安全保障を支援(和訳)

ミクロネシア自然保護財団は、エルニーニョによる被害とミクロネシア連邦ポンペイ州サプゥアフィク環礁の干ばつ復旧事業を支援するため、日本の国際協力推進協会(APIC)($10,000)と国際グリーングランツ基金(GGF)($5,000)から援助資金を受け取りました。

ミクロネシア自然保護財団(MCT)とこれらの二つの機関がサプゥアフィク環礁島を選んだ理由は、同島がミクロネシア連邦でもっとも人口が多く、多くの支援を必要としているためです。 (ミクロネシア連邦2010年国勢調査によるとサプゥアフィク環礁の人口は456人) また、サプゥアフィクのカピノ・ネイオール市長は、とても行動的なリーダーで、彼が住む島の人々を支援するために様々な組織に対して積極的に援助を求めてきているが、彼の努力は上記の助成金の調達で報われたといえるでしょう。

ミクロネシア連邦離島への貯水タンク支援プロジェクト
(ミクロネシア連邦ロゼオ・マークエスはサプゥアフィク市長ネイオールと共にGGFとAPICにより支援されたタンクの前に立っています。)

このプロジェクトの目的は、水と食料の安全保障です。市役所は、雨水を溜めて、すべての島民が水を利用できるように、助成金で8つの貯水タンクを購入し、サプゥアフィク環礁島内に戦略的に設置することとしています。タンク一つの容量は1,500ガロンで、合計12,000ガロンの水を貯めることができます。市役所は、また、先のエルニーニョ干ばつにより深刻な影響を受けたサプゥアフィク環礁のいくつかのタロ芋畑の修復/改善のために助成金を使います。

ネイオール市長の活動は、地域社会が自ら自分達の生活の質を向上させるために積極的に支援を求めれば、自分達の夢を叶える選択肢があるということを示しました。古いアメリカのことわざに、”The squeaky wheel gets the grease(きしむ車輪は油を差される)”というのがありますが、つまり自分の要求を主張しなければ誰も動いてくれない、という意味ですが、だから我々は、地域社会が自らの生活の質を向上させるためにはどのようなプロジェクトがよいのかということを念頭に置いて、支援を求めていくことが重要であると思います。

APICは日本と諸外国の相互理解を増進するとともに、いろいろな開発協力事業を通じて、国際協力の推進を図る活動を行っています。

具体的には、次のような活動を行っています。
1. 太平洋島嶼国地域における国際開発協力の支援事業
2. カリブ地域における国際開発協力の支援事業
3. APICカントリー情報早朝講演会
4. 国際協力懇話会(とくに地方との連携)
5. 国際協力に関心ある若い世代の育成

国際グリーングランツ基金は、世界中の草の根の環境要因に小さな助成金を作ることを目的とした慈善団体です。これらの助成金は、環境正義、持続可能性および保全の問題に取り組むアメリカと西ヨーロッパ以外の地域密着型のグループを支援するために使用されています。1993年のその設立以来、国際グリーングランツ基金は、129ヵ国、5,000以上の案件を対象に、合計で$20百万ドルの支援を行っています。


原文はこちら(左上の記事)

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